真・MFC千夜一夜物語 第470話 MFCを取り巻くデジタル通信環境 その1
本ブログでは質量流量計(熱式流量計、コリオリ式流量計)であり流量をアナログ信号やデジタル信号で出力するマスフローメーター(以下MFM)や、流量信号を基に流量制御を行うマスフローコントローラー(以下MFC)及びその応用技術での流体制御を紹介しています。
今回からMFCを取り巻くデジタル通信の現状に関して久しぶりに解説しましょう。
既に何度かマスフロー(MFC&MFMの総称)の通信に関して解説を行ってきましたが、現在のMFC周辺のデジタル通信の動静はどうなっているでしょうか?
Decoの持論として「デジタルマスフローはデジタル通信で使ってこそ、その真価を発揮する。」という言葉を何度かこのブログを通じて発信させてもらっています。
その言葉通り、EU、日本を除くアジアでは産業用イーサーネットやフィールドバスへの対応が進んでいます。
日本はアナログ通信を根強く使い続けている数少ない国であり、それは近年の日本国内での生産設備のリニューアル&大規模なマイナーチェンジの停滞が原因と思えます。
故に既存のアナログ(0-5VDC電圧信号や4-20mA電流信号)制御系と互換性があるアナログI/O(Input / Outputの略)を持ったマスフローが企業で装置仕様を決定する層からは強くリクエストされます。
でも、日本でも若い世代、研究室の学生さん達は進んでデジタル通信仕様のマスフローを求め、自ら制御システムを構築している姿をDecoは見てきています。
この世代が企業内で力を持った段階で、大きな変革が訪れるのだろうな・・・と思います。
そんな日本と世界のマスフローのI/Oに対する認識が乖離しつつある事を表すかのように、ついにアナログI/Oを廃したMFCが現れました。
ブロンコスト(Bronkhorst High-Tech.B.V.)の最新型MFC"FLEXI-FLOW Compact"シリーズです。

FLEXI-FLOW Compactシリーズ 出典:ブロンコスト・ジャパン(株)
この製品はアナログI/Oを搭載しないデジタル制御オンリーなMFCなのです。
USB-Cポートでの通信がデフォルトで、Mod-bus等のフィールドバスにも対応しています。
またユーザーでの運用の柔軟性を高めるために、Bluetoothによる無線接続により機器を監視する事も可能です。
このようなMFCが市場に出現したのは、流量信号と流量設定信号だけをやり取りしていたクラシックなMFCと異なり、新世代のMFCは通信を介して要求される情報種と量が飛躍的に増えたからなのですね!どういった情報なのか?それは次回お話ししましょう。
【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan